女性にとって、給料がたくさんもらえる職業の一つとして知られているのが、水商売です。
基本的にキャバクラのような水商売の世界の給料システムは、「時給(日給)+バック(インセンティブ)」で成り立っています。
しかし、給料形態もシステムも地域やお店によって全く異なるケースも少なくありません。
そのため、あまり情報が出回っていないのも事実です。
そこで今回は、水商売で働く上で時給も大切ですが、意外と恩恵の大きい
- バック(インセンティブ)の種類
- バック(インセンティブ)の金額の相場
を分かりやすくご紹介していきたいと思います。
キャバクラのバック(インセンティブ)とは?
水商売といえば、月収が数百万円や数千万円になることも珍しくありません。
しかし、一方で
本当にキャバクラや水商売って稼ぐことが出来るの?
と思っている方は意外と多いと思います。
正直に言うと、月収数百万円や数千万円は稼ぐことが出来ます。
というのも、私自身も経験していますし、現役の頃は私よりも稼いでいたキャバ嬢はたくさんいたからです。
とは言っても、時給(日給)だけでは数百万円や数千万円を稼ぐことは無理です。
そこで重要になってくるのが「バック(インセンティブ)」です。
ちなみに、インセンティブとは「報酬」という意味があります。
バック(インセンティブ)とは、キャバ嬢が頑張れば頑張った分だけ、お店から時給とは別にもらえるご褒美のようなものです。
大体共通している6種類のバック(インセンティブ)と金額
キャバクラでもらえるバック(インセンティブ)は、お店ごとに異なるため面接の時などに質問をして確認しておくことをおすすめします。
しかし、全国のキャバクラ・ニュークラブなどでもらえるバックは、共通しているバックも多いです。
そこで、まずはどのキャバクラ・ニュークラブでも発生するバック(インセンティブ)6種類をご紹介したいと思います。
その7種類のバックが、
- 本指名(A指名・場外指名)バック
- 場内指名(B指名)バック
- 同伴バック
- 延長指名バック
- ドリンクバック
- ボトルバック
になります。
本指名(A指名・場外指名)バック
本指名バックは、文字通り本指名のお客様が来店することによって発生するバックです。
地域によっては「A指名」や「場外指名」とも言います。
本指名バックは、お客様が来店した時点で指名する女の子が決まっている場合に発生します。
例えば、お客様が来店した際にボーイさんから、
指名の女の子はいますか?
と聞かれた際に、キャストの名前を言えば本指名になります。
すると、指名をもらった女の子は本指名バックが発生し、給料に加算されます。
本指名バックの金額は、お店にもよりますが大体「1,000円~2,000円」が相場になります。
場外指名(B指名)バック
次に場内指名バックです。
場内指名は、フリーのお客様が気に入ったキャストをその場で指名した場合に発生するバックです。
場内指名も地域やお店によっては「B指名」と呼ばれることもあります。
例えば、キャバクラにフリーで来店されたお客様と、お話が盛り上がったキャバ嬢がいたとします。
するとお客様は、
もっとこの子と話していたいな!
と思います。
しかし、フリーで来店している場合、一定の時間で女の子は交代することが多いです。
そこで使うのが、気に入った女の子に自分の席に残ってもらうことが出来る場内指名です。
そして、この場内指名もお店によってはバックが発生します。
バックの金額は、大体「500円~1,000円」くらいが相場です。
場内指名をもらうためのポイントやコツに関しては、以下の記事でもご紹介しているので参考にされてみてください。
同伴バック
同伴バックは、お客様と同伴して出勤した際にもらえるバックです。
同伴バックの金額は、大体「1,000円~3,000円」くらいが相場です。
同伴バックは、本指名バックや場内指名バックよりも金額が高いのが特徴です。
なぜ、同伴バックは金額が少し高めなのかというと、
通常、キャバ嬢は出勤してから時給が発生します。
しかし、同伴をする場合、通常の出勤時間よりも早い時間からお客様と共に過ごすため、勤務時間外の仕事になります。
ですので、出勤前の時間外勤務手当=同伴バックと思ってもらったら分かりやすいと思います。
そして、同伴バックが指名バックよりも金額が高いのには、もう一つ理由があります。
というのも、キャバクラは営業時間が始まっても、すぐにお客様が来店してくれるわけではありません。
特に平日などは、まだ仕事をしているお客様も多いためフリーのお客様の来店はあまり多くはありません。
もちろん、都内の超有名店や人気店なんかは平日でもフリーのお客様も多いです。
しかし、同伴のキャバ嬢がお客様と一緒に出勤すれば、早い時間帯からお店の売上が発生します。
ですので、同伴バックは、本指名バックや場内指名バックよりも金額が高く設定されているのです。
もちろん、お客様と同伴するためには、地道な営業が必要不可欠になります。
お客様と同伴する方法に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しているので興味のある方は参考にされてみてください。
延長指名バック
キャバクラやニュークラブなどには、セット料金が設けてあります。
そして、セット料金の多くが1時間7,000円や1時間9,000円ほどになります。
しかし、1時間だけでは物足りないお客様は、希望すれば次の1時間もセット料金を支払うことで延長することが出来ます。
その際に、同じ女の子を指名すると「延長指名バック」が女の子に入ります。
延長指名バックは、大体「1,000円~2,000円」が相場です。
ただし、延長バックに関しては、取り入れている店舗と取り入れていない店舗があります。
大体のキャバクラやニュークラブでは取り入れていますが、たまに延長指名バックが無いお店もあります。
ですので、気になる場合は面接の際に担当の人に聞くなどして確認しておくことをおすすめします。
ドリンクバック
ドリンクバックは、文字通りお客様から頂いたお酒から発生するバックです。
しかし、女の子の中には
どんなお客様からでも、ドリンクをもらえたらバックが発生するんだよね!
と勘違いをしている女の子がいます。
ドリンクバックは、本指名のお客様から頂いたドリンクのみに発生する場合がほとんどです。
ですので、
- 場内指名をくれたお客様から頂いたお酒
- フリーで来店したお客様から頂いたお酒
- 他の女の子を指名しているお客様の席で頂いたお酒
などは、ドリンクバックの対象外になります。
そして、ドリンクバックはグラス1杯あたり「500円~1,500円」あたりが相場です。
と、ここまで5種類のバックをご紹介してきましたが、どのバックもそこまで金額が高くはない印象があると思います。
確かに、今までご紹介したバックの金額をまとめると、
- 本指名(A指名・場外指名)バック:1,000円~2,000円
- 場内指名(B指名)バック:500円~1,000円
- 同伴バック:1,000円~3,000円
- 延長指名バック:1,000円~2,000円
- ドリンクバック:500円~1,500円
と、どのバックの金額を見ても大して高額なバックではありません。
じゃぁ。やっぱりバックってそんなに稼げないじゃん!
と思うかもしれません。
しかし、バック(インセンティブ)で最も稼げるのは、次に紹介するボトルバックなんです。
その理由と仕組みについては、次でご紹介します。
ボトルバック
実は、居酒屋などに常連のお客様がお酒のボトルをキープするのと同じように、キャバクラでもボトルキープをすることが出来ます。
ボトルキープのお酒として多いのが、
- 焼酎
- ウイスキー
- ブランデー
です。
もちろんキャバクラは、お酒を扱うため豊富なボトルメニューを取り揃えています。
また、キャバクラやクラブが立ち並ぶ繁華街には必ず酒屋さんがあります。
ですので、お店には載っていない裏メニューのような珍しいお酒も、場合によってはキープすることができます。
そして、このボトルがキャバクラやクラブでは、一般価格の倍以上の金額で飲まれるため、バックの金額も自然と高くなるんです。
ボトルバックは、大体ボトルメニューに掲載されている金額の3割~5割ほどの金額に設定されていることが多いです。
例えば、高級ブランデーとして有名な「ヘネシーリシャール」は、一般価格でも30万円以上するようなお酒です。
それがキャバクラやクラブでは、倍以上の値段になるので1本入れるだけでも100万円はします。
つまり、自分の指名のお客様が「ヘネシーリシャール」を入れてくれたとします。
お店での販売価格が100万円の場合、3割~5割のバックが入るのでバックの金額は30万円~50万円になります。
バックの金額だけで、お昼の仕事の月給ほどの金額がもらえると思ったら凄いと思いませんか?
でも、ボトルはキープが出来るんだから、毎回指名のお客様が来店してくれたとしてもボトルバックが発生するとは限らないよね?
確かに、ボトルはキープすることが出来るため、毎回新しいバックがもらえるわけではありません。
しかし、毎回ボトルバックが貰えるお酒もあるんです。
それが、
- シャンパン
- スパークリングワイン
と呼ばれる、通称「抜きもの」として扱われるお酒です。
シャンパンやスパークリングワインは、炭酸なので一度開けてしまったら飲み干さなければなりません。
だから、キープをすることが出来ないお酒なんです。
しかも、高給なシャンパンとなれば、数万円~数十万円するようなシャンパンもたくさんあります。
つまり、
- 焼酎やブランデーのボトルのようにキープすることが出来ず飲み干さなければならない
- そして、ボトル以上の金額のシャンパンもたくさんある
と言った理由から、ボトルよりもシャンパンの方が売上も上げやすく、バックをもらえるチャンスも多いんです。
だから、シャンパンやスパークリングワインはキャバ嬢に人気なんです。
お店によって異なる様々なバックの種類
今までは、どのキャバクラにもあるバックの種類と大体の金額をご紹介してきました。
ここからは、お店によって異なる様々なバックをご紹介します。
えっ!そんなバックもあるの?
と言った意外なバックもあると思います。
フードバック
意外かもしれませんが、キャバクラではお酒を飲むだけでなく食事も出来ます。
一応、小さなスナック菓子やおつまみなどはセット料金に含まれています。
しかし、飲むお酒の種類によっては、フードと一緒に食べた方がより美味しくなるお酒だってあります。
ですので、キャバクラではお客様の希望があれば、
- チーズの盛り合わせ
- チョコレートの盛り合わせ
- ナッツの盛り合わせ
と言ったおつまみも別料金で注文することが出来ます。
また、指名の女の子のお祝いやお店のイベントの時は、シャンパンだけでなく色鮮やか「フルーツ盛り」も頼むことが出来ます。
このように、フードメニューを自分の指名のお客様が注文してくれたら、女の子の給料に反映させてくれる良心的なお店もあります。
ヘアーセットバック
キャバ嬢は、基本的に毎日美容室に行ってセットをしてから出勤します。
美容室でセットしてもらうと、大体1回1,000円~3,000円ほど掛かります。
レギュラー勤務のキャバ嬢なら、ヘアセット代だけで1ヶ月25,000円~30,000円くらい必要になります。
ですので、お店によっては指名のお客様が来店した日のみ「ヘアセットバック」というバックを用意している、キャバ嬢想いのお店もあります。
ヘアセットバックの金額は、大体500~1,000円くらいです。
毎日ヘアセットしなければならないキャバ嬢にとって、例え500円~1,000円くらいのバックでも貰えるだけありがたいと思いませんか?
皆勤バック
一般的に会社に勤務する際、休まず出勤するのは当たり前です。
しかし、キャバクラのような水商売の場合、前日に大量のお酒を飲んでしまい、翌日の仕事に影響が出てしまうキャバ嬢も少なくありません。
そのため、体調不良で仕方なく休んでしまうこともあります。
しかし、お店側としては女の子が出勤してくれないと売上が上がりません。
そこで、出勤日にキチンと遅刻せずに出勤できた女の子には、皆勤バックを用意しているお店もあります。
皆勤バックを用意しているお店は、そこまで多くはありませんが地方のキャバクラには意外と用意されている場合が多いです。
バックの金額はお店にもよりますが、大体1ヶ月分で5,000円ほどです。
給率制のお店やクラブなどにはあまり用意されていませんが、少しでも稼ぎたいおキャバ嬢にとっては嬉しいバックだと思います。
イベントバック
キャバクラでは、女の子の誕生日イベントやお店の周年イベントなどが開催されることが多いです。
そこで、イベントがある際に
- 売上をたくさん上げた女の子
- 指名のお客様をたくさん呼んだ女の子
には、「イベントバック」というご褒美を用意しているお店もあります。
特にキャバ嬢にとって、自分の誕生日イベントは1年間の中で最も売上を上げやすいため、気合を入れて営業や準備をするキャバ嬢は非常に多いです。
そのため、高給ドレスや着物を購入することもあります。
このような準備費用として掛かるお金を、お店側が負担してくれるキャバクラもあります。
まとめ
今回は、キャバクラで時給の他にもらうことができる「バック(インセンティブ)」の種類や金額についてご紹介してきました。
特にボトルバックに関しては、高額バックも多いのでめちゃくちゃ稼げます。
とは言え、どのバックも決して簡単にもらえるバックばかりではありません。
様々なバックをご紹介してきましたが、バックをより多くもらうためのコツとしてはとてもシンプルで、
- お客様をたくさん呼ぶ
- 売上をあげる
の2つに限ります。
細かいテクニックなどは必要ですが、キャバクラで稼ぎたいなら「より多くのお客様を指名客として獲得する!」
とてもシンプルなんです。
それが難しいんよ!
と思われるかもしれませんが、経験を積んでいけば誰でも指名は貰えるようになります。
キャバクラのような水商売の仕事は、正直習うより慣れろの世界です。
キャバクラで働くことを迷っているのなら、とりあえず体験入店をしてみるのをおすすめします。
体験入店だと、ペナルティやノルマなどはありません。
そして、日給として給料もきちんと支払われます。
水商売のような少し特殊な仕事は、実際に経験してみないと分からないこともたくさんあります。
ですので、本格的にキャバクラで働きたいと思っているのなら、ぜひ体験入店をしてみましょう。