水商売で働いている人の多くは、個人事業主になるため毎年自分で確定申告をする必要があります。
しかし、
と思っている方もいると思います。
例えば、正社員として働いている人なら確定申告はする必要が無いため、どのようなものなのかイマイチ分からない方も多いと思います。
そのため
- そもそも自分が確定申告をすべきなのか分からない
- 確定申告の方法が分からない
- 確定申告っていつするのか分からない
- 確定申告で必要な準備って?
- 確定申告はどこに提出するの?
と言った疑問を抱えていると思います。
そこで今回は、水商売で働いている方向けに「そもそも確定申告とはどのようなものなのか」についてご紹介していきたいと思います。
そもそも確定申告とは何なのか?
確定申告とは、1年間の収入に対して掛かる税金の金額を計算して、その計算した書類を税務署に申告することです。
私たちは生活するために働きお金を稼がなければいけません。
そして、お金を稼ぐには仕事をして自分の「儲け」を出す必要があります。
この「儲け」のことを税法という法律では「所得」と呼びます。
管理人
そして、この「儲け(所得)」は大きく分けて10種類あります。
- 利子所得:預貯金・債券などの利子、公社債投資信託の分配による儲け(所得)
- 配当所得:株式・株式投資信託などの分配金による儲け(所得)
- 事業所得:農業・漁業・製造業・卸売業・小売業・サービス業などの事業による儲け(所得)
- 不動産所得:土地・建物・マンション・借地権などの貸付による儲け(所得)
- 給与所得:給料やボーナスによる儲け(所得)
- 退職所得:退職金に対する儲け(所得)
- 譲渡所得:土地・建物・ゴルフ会員権などの資産の譲渡(売却)による儲け(所得)
- 山林所得:山林伐採や立木の譲渡(売却)による儲け(所得)
- 一時所得:生命保険の一時金・損害保険の満期返戻金、懸賞や福引の賞金などによる儲け(所得)
- 雑所得:上のどれにも当てはまらない儲け(所得)
管理人
事業所得とは
水商売で働いている多くの人たちは、事業所得になります。
事業所得は、上で書いている通り
- 漁業
- 農業
- 製造業
- 卸売業(酒屋さんなど)
- 小売業(コンビニ・スーパー)
- サービス業
が当てはまり、水商売は「サービス業」に分類されます。
キャバクラ・クラブ・ガールズバー・ホスト・風俗などでプレイヤーとして働いているのであれば「事業所得」になると思っておいて良いです。
給与所得とは
水商売で「給与所得」になるのは、お店を経営している会社と雇用契約などを結んでいる人です。
管理人
この「給与所得」に当てはまる人は、会社側が確定申告を代わりにしてくれるので何もする必要はありません。
と思った方もいるかもしれません。
しかし、残念ながらキャバ嬢のようにプレイヤーとして働いている人達は、お店の従業員にはならないケースがほとんどです。
理由としては、お店側の事情などが絡んでいるため、
- 自分は従業員じゃないのか?
- なぜキャバ嬢は個人事業主扱いなのか?
と疑問に思っている方は、以下の記事で詳しくご紹介しているので興味のある方は参考にされてみてください。
【キャバ嬢はなぜ個人事業主?】その理由と店舗経営の裏事情を暴露!
雑所得とは
「雑所得」は、主に体験入店などで得た収入などが当てはまります。
と思った方もいるかもしれません。
「一時所得」は、生命保険や損害保険の一時金や満期返戻金・懸賞や福引などの賞金が当てはまりますが、どれも労働をして得たお金ではありません。
しかし、体験入店は少なからずとも労働をして得た収入になります。
ですので、
- 労働せずに得た収入:一時所得
- 労働をして得た一時的な収入:雑所得
という違いがあり、体験入店は「雑所得」なるというわけです。
と言う疑問を抱えている方もいるかもしれません。
正社員として働いていて、副業として水商売をしているのであれば、基本的に「雑所得」になると思っておいて良いです。
ただし、「雑所得」はより多くの節税が出来る「青色申告」で確定申告をすることが出来ません。
管理人
正直なところ、正社員として働いている人が副業を「事業所得」にするのは少しハードルが高いと思います。
理由としては、
- 「事業所得」として税務署に認めてもらわなければならない
- そのために必要な材料を集めるのが大変
と言った理由があるからです。
具体的にどんな材料が必要になるかと言うと、
- 継続的な収入があるかどうかの証明書(給与明細など)
- 副業にどれだけ労力を費やしたのか証明できるもの
- 事業として成立しているかどうか(開業届など)
などが必要になってきます。
そして、上記の材料などを揃えた上で税務署に判断してもらうため時間も労力も掛かります。
ですので、副業としての収入が正社員の給料を上回らない程度であれば、「雑所得」で確定申告を行った方が楽ではあるということです。
確定申告をする理由とは?
確定申告は、収入を得ているのであれば誰もがしなければならないものです。
たまに、
と言っている方もいます。
確かに、水商売は確定申告をしなくてもバレにくい職業ではあります。
しかし、確実にバレない保証はありません。
なぜなら、水商売で働いている人の多くが確定申告をしていないことを税務署は知っているからです。
また、給料が手渡しでもお店側は「経営」をしている以上、どの女の子にいくら給料を払ったかを記録しておく義務があります。
そして、お店側は警察や税務署の調査が入った場合、女の子にいくら給料を払ったかの記録を提出しなければいけません。
そこから女の子が確定申告をしていないことがバレるケースもあります。
管理人
こういったリスクや不安を減らしたいのであれば、ぜひ確定申告をすることをおすすめします。
その他にも、確定申告をすれば
- 払い過ぎた税金を取り戻せる
- 仕事で使うものを経費として扱える
- 会社バレのリスクを減らすことが出来る(副業の場合)
と言ったメリットもあります。
と感じるかもしれませんが、確定申告はかなり簡単に言えば
- 給料明細
- 仕事に使うために買った物・使った物のレシートや領収書
- 身分証明書
- マイナンバーカードもしくはマイナンバーを確認出来る書類の写し
を用意すれば、後は確定申告ソフトに入力すれば自動計算して確定申告書類が完成します。
管理人
それでもまだ確定申告が難しいと感じる方は、以下の記事で確定申告をするメリットとしないデメリットをご紹介しているので是非読んでみてください。
【水商売で働いている方向け】確定申告をするメリット・しないデメリットを徹底解説
確定申告の種類と違い
確定申告には大きく分けて2種類の申告方法があります。
それが、
- 白色申告
- 青色申告
の2種類です。
基本的に、白色申告は簡単で青色申告は複雑です。
て思った方もいるかもしれませんが、青色申告は複雑なので白色申告よりもお得な特典を受けることが出来るようになっています。
管理人
水商売で働いているなら、
- 副業でボーイや黒服さんとして働いている人:白色申告
- 本業・副業でピレイヤーとして働いている人:青色申告
がおすすめだと思います。
白色申告とは
白色申告は、基本的にだれでも簡単に作ることが出来る確定申告書類です。
白色申告のメリット・デメリットは、
- メリット:帳簿付けが楽チン(単式簿記)
- デメリット:青色申告で受けれる特典がない
です。
と思った方もいると思います。
単式帳簿とは、一つの取引について一つの記録をする方法の事です。
例えば、9月1日に10,000円のキャバドレスを購入したとします。
白色申告の単式帳簿だと、
日付 | 勘定科目(どれにお金を使ったか) | 金額 |
9月1日 | キャバドレス代 | 10,000円 |
のように確定申告書類に記入します。
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一方の青色申告で使う複式簿記は、
日付 | 借方 | 貸方 |
9月1日 | キャバドレス:10,000円 | 現金:10,000円 |
と書かなければいけません。
上の表では、キャバドレス代と言う経費が10,000円発生(借方)し、結果として現金という資産が10,000円無くなった(貸方)という意味になります。
管理人
ですので、青色申告のような複雑な経費の書き方をする必要がないため、簡単に確定申告書類を完成させることが出来るのが白色申告のメリットになります。
一方で、白色申告では青色申告に適応される特典が無いというのがデメリットになります。
ですので、次で詳しくご紹介します。
青色申告とは
青色申告は、白色申告よりも節税効果の高いお得な特典がある確定申告になります。
どのような特典があるのかと言うと、以下の通りです。
- 65万円の青色申告特別控除が適用される
- 赤字を3年間繰り越せる(純損失の繰り越し)
- 家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与)
- 30万円未満の償却資産を一括で経費にできる(少額減価償却資産の特例)
- 貸倒引当金を経費にできる
管理人
その他の特典も人によっては、かなりお得になる可能性はあります。
が、とりあえず1番目の「青色申告特別控除」が一番の特典だと思っておいて良いです。
しかし、青色申告は事前に税務署へ「青色申告承認申請書」という書類を提出しなければなりません。
この「青色申告承認申請書」は、確定申告をする年の3月15日までに提出する必要があります。
管理人
更に言えば、開業届を提出していない人は青色申告を受けることが出来ません。
ですので、本業で水商売をしている人で、より節税出来るお得な特典が多い青色申告を受けたい人は、まずは開業届と一緒に「青色申告承認申請書」を提出することからしなければなりません。
ただし、新規で開業届を提出する人は一緒に「青色申告承認申請書」を提出すれば、その年から青色申告が出来てお得な特典も受けることが出来ます。
管理人
と思った方もいると思います。
開業届とは、自分で事業を始めました!と言う事を税務署に伝えるための書類です。
基本的に開業してから1ヶ月以内に提出するのが推奨されていますが、別に提出しなくても罰則などはありません。
管理人
管理人
本業で水商売をしている人は、確実に青色申告で確定申告をした方がお得になります。
ですので、本業で水商売をしているが
- まだ開業届すら出していない
- 確定申告をしたことがない
と言う方は、まず開業届と青色申告承認申請書を提出することをおすすめします。
開業届と青色申告承認申請書の書き方や提出方法などについては、以下の記事で詳しくご紹介しているので興味のある方は参考にされてみてください。
【難しくない!】開業届と青色申告承認申請書の書き方と提出方法
そして、もし確定申告で分からない事や疑問に思っていることがあるのでしたら、その時に税務署の方へ質問すればかなり丁寧に教えてくれます。
管理人
青色申告に関しては、本業で水商売をしている人が確定申告をするのであれば、かなり重要な部分になります。
ですので、水商売で働いていて青色申告で確定申告をしようと思っている方は、以下の記事で特典やメリットなども詳しく解説しているので興味のある方は参考にされてみてください。
水商売で青色申告をメリットとは?お得な特典と必要な物などを徹底解説!
まとめ
今回は、確定申告とはどのようなものなのかについてご紹介してきました。
確定申告は、
- 1年間の収入に対して掛かる税金を確定する作業のこと
- 水商売で働いているなら、「事業所得」・「給与所得」」・「雑所得」のどれかに当てはまる
- 確定申告をすれば、払い過ぎた税金を取り戻すことが出来る
- 確定申告をすれば、仕事で使う物を経費に出来る
- 会社バレのリスクを減らすことが出来る(副業の場合)
- 確定申告は、「白色申告」と「青色申告」の2種類がある
- 副業なら「白色申告」がおすすめ
- 本業なら「青色申告」がおすすめ
ざっくりとまとめると上記のようになります。
確定申告と聞くと、
- よく分からない
- 面倒くさそう
- 大変そう
と言った印象がありますが、少なくともこの記事を読んでくれているということは確定申告に興味がある人だと思います。
当サイトでは他にも、確定申告に関する記事をご紹介しているので、興味のある方は参考にされてみてください。
【水商売で働いている人向け】確定申告について徹底解説!(まとめ)【後日更新】
【水商売で働いている人向け】確定申告の手順と流れを徹底解説(まとめ)【後日更新】